採用担当だった僕が勧める就活におけるSNS活用術
みなさんどうも!!
おーちゃん(@ikiikiguider)です。
突然ですがTwitterで流れて来たちきりんさんのブログで気になる記事がありました。
読んでもらったら早いですが、自分なりに記事を要約すると「これからの時代は就活をはじめとする色々なところで学歴ではなく『自分の思考』を熱量持って発信している人が評価されていきますという内容です。」
実はこれに似た現象を自分が就活で体感しました。「SNS」が就活において武器になる時代になったことを実際に就活し、感じたのです。
僕は学歴が高くないのでそもそも「学歴」を「武器」にすることすらできなかったわけですが、「学歴」以外の「武器」だけでも就活することができましたし、幸運なことに第一志望の会社から内定をいただくことができました。
それを書かせていただきます。
採用担当をして気づいたSNSの重要性
実は僕は最初就活においてSNSを晒すことに対して消極的な考えを持っていました。
SNSやブログの内容によって企業にスクリーニング(選別)されるかもしれない。であれば、晒さずにエントリーシートや面接で判断してほしいなと思ったからです。
同じように考えている人は多いんじゃないかな。
でも、この考えは結果的に改めることになり、SNSでアピールしなきゃ逆にもったいないと感じるようになりました。
なんでこうも考え方が変わったかといいますと、ある経験を通して違う視点で就活を見たからです。
その経験というのは「採用する側」の経験です。
僕はインターン先のベンチャー企業で1年間くらい採用を任されたことがあり、就活ギリギリまで、なんなら就活初期までは採用担当をしてました。
プロフィールだけであれば少なくても500人以上はチェックしましたし、さらに200人もの学生、社会人の方と面談して、一緒に働ける人材のなのかを見極める仕事をしていました。(ピーク時には毎日面接官をしてました。就活生なのにw)
採用活動をし続けて強く感じたのは、正直プロフィールだけだとみんなそこまで変わらないということです。
提出してもらった履歴書・プロフィール(そこの会社では履歴書ではなくフォームを提出してもらってました。)を見比べてみて、志望理由などを読んでみてもそこまで差が生まれないということがわかりました。(特に学生は。)
差が生まれないというよりも差が限りなくわかりづらいといった方が良いかもしれません!
「いやいや面接で話せばわかるでしょ!」と思っている方も多いと思います。しかし、実際限られた時間での面接でわかることというのもそこまで多くはないということが何百と面接官として面接し、試行錯誤してきた自分が辿り着いた答えです。
わかることといえば
・清潔感(業務内容はコミュニケーションをとる機会が多いため。髪や服装はもちろんですが持ち物、爪の長さなどもチェックしてました。)
・思考の傾向と性格(完全にはわかりません。偽ることも可能だと思います。)
・癖(口癖や体の癖。あまりにも気になるものであればとこれで落ちる人もいます。)
・熱意(企業にどれくらい入りたいか)
ざっとこんなもんですか。この情報だけで採用か不採用を判断するのって難しいと思いませんか?
就活に臨む人ならば上記の項目はまず気を配っているはずなので、ますます採用側からすると判断が難しいわけです。(ここ以外で落とされるならともかく、ここで引っかかる人は実際はそこまで志望度が高くなかった人だと僕は考えています。本気で入りたい人は面接練習や対策をしてきているのでここでは引っかかりづらいからです。)
しかし、現状の就職活動ではこの限られた情報の中で自らをアピールして何百、何千というライバルがいる中で企業に採用してもらわなければいけません。
まれに圧倒的にスキルが高いことがわかり、論理的に考え、行動力もある…とにかくなんでもできる!というのが面接やプロフィールだけでわかるスーパーマンみたいな人はいますが、そういった人は稀で、大半はぼくみたいにそうではない人たちです。
そんなあなただからこそSNSを就活に使ってほしい。
SNSを就活の武器として活用してほしいと思っています。
面接や履歴書では伝えきれないことを伝えられるのがSNS
ブログやSNSはその人の人となりががわかる有効なツールです。採用側に立ってみてそれが痛いほどわかるようになりました。
採用担当者がSNSをチェックする意義は大きく3つあると思っています。
①ITリテラシー
②履歴書には収まらない情報
③発信力
1つずつ説明していきます。
①ITリテラシー
SNSやブログをチェックする時採用側が必ずといっていいほど確認しているのが、ITリテラシーです。
ITリテラシーとは、情報機器やネットワークを利用して集めた情報を自分の目的に沿った活用できる能力のこと。
コンピューター使った文書やデータ作成、インターネットを使った情報検索、プログラミングといった作業能力をITリテラシーと呼ぶこともあるが、広義では情報収集や情報評価、発信、情報処理に関する総合的な知識に関する能力を指す用語。
情報機器を扱うための基本的な能力として、企業などで重要視され、経済活動に不可欠なものになりつつある。
(ITリテラシー | 用語集 | KDDI株式会社より引用)
情報評価、発信、情報処理に関する総合的な知識に関する能力と定義されています。
簡単に言うと情報を正しいマナーで扱えるかを知りたいわけです。
でも、なんで企業が学生のITリテラシーを知りたいのか、それは企業が常に守らなくちゃいけないコンプライアンスがあるからです。
「コンプライアンス?なんじゃそりゃ??」と感じているあなたはこちらを見れば早いでしょう。
企業の存続危機に発展するかも!?Twitter炎上事例からわかるリスクの実態とその対策 | もしかして、Webコンサルティング
SNSが普及して企業のネットによる炎上も度々見られるようになりました。この炎上原因の多くはアルバイトや社員のSNSによる投稿によるものだったりします。
昔までは守らなければならないコンプライアンス自体が少なかったらよかったかもしれませんが、今はSNSに伴いコンプライアンスはより多様化、複雑化して炎上したり、企業の問題がうきあがるリスクは格段に上がりました。
企業からしてみたらそういう事態は絶対避けたいわけですから、きっかけになりそうな人をわざわざ採用したくない。そういうわけでITリテラシーが見られるのです。
②履歴書に収まらない情報
採用側からするとこれが1番確認したいといっても過言ではありません。
履歴書と面接だけではその人はわかりません。少なくとも自分はわかりませんでした。
履歴書やエントリーシートって基本良いことばかり書かれています。そりゃそうです、わざわざ自分が不利になる情報を載せたいという人はいませんよね。
従来の就活は面接でこれを補おうとしているのですが、採用候補者の自然な姿を知る手段としてはこちらも無理があります。
人事もバカではありませんからそんなことは百も承知。そこでチェックするのがSNSです。
Twitter、Facebook、Instagramだけではありません。就活用SNS(Wantedly)やブログも最近は活用されています。
実際、自分が採用担当として面接するときは必ず事前にSNSをチェックしてました。
それも気になる人であればある人ほどチェックします。
面接やエントリーシートと言ってることに偽りがないか?活動的なのか?成長に意欲的なのか?外向的なのか?内向的なのか?など採用するための情報が多くあれば判断しやすいからです。
ちなみにSNSのURLを貼ってなくても名前さえわかっていればFacebookで検索することもできます。(もちろんFacebookやっていればですが、ただ大体ヒットしました。)
③発信力
発信力がある人であればさらに強力な就活の「武器」になります。
「SNSなんて遊びでしょ?」と考えている人もいるとは思いますが、フォロワーがたくさんいたり、投稿がたくさんシェアされたりって本当にすごいことなんです。たくさんの人に評価されているわけですから。
さらに直接SNSが業務に関わってくるようにもなってきました。
広告、PR、出版、ファッション、サービス業界などに対してはかなり強力な「武器」になるでしょうし、これ以外の業界でもSNSを活用している、しようとしている会社はたくさんありますので業界関係なくあなたの「SNS力」を評価してくれるでしょう。
SNSは若い人の方が得意な人が多いですから(僕は大学生になるまでSNSやってなかったので、むしろ苦手…。)
ここでアピールできればかなり強いです。
実際に発信力が全面的に評価される会社もあります。
面白法人カヤック
代表的なものとしてGoogle検索による結果を元に審査されるカヤックのエゴサーチ採用があります。
発信していない大体の学生はエゴサーチしても何も出ないことがほとんどです。そんな中会社の目に留まるようなエゴサーチ結果を出すことができるのか。自分の発信力が試されているといっても過言ではないでしょう。
オンデーズ
アイウェア製造販売を行なっているオンデーズはフォロワーが1500人超えると優遇されるそうです。そしてなんと基本給与もプラスで支給されるそうです!
REQUIREMENTS募集概要
OWNDAYSインフルエンサー手当
各職種の基本給与+ 50,000円
- 募集資格
年齢学歴不問!
「Twitter」「Instagram」「BLOG」いずれかのフォロワー数
最低1,500人以上の方!
(インフルエンサー採用|OWNDAYS RECRUITより引用)
TOKYO BASE
斜陽だと言われているファッション業界で現在イケイケなTOKYO BASEもインフルエンサー採用を行なっています。
【応募条件】※応募条件に変更がございます
・Instagramフォロワー2000人以上、またはWEAR フォロワー1000人以上
・2018年3月末日時点で21歳以上の方
・大学院、大学、短大、専門学校、高専、いずれかを2018年3月までに卒業予定の方
・第二新卒可能(正社員としての就業経験がない方)
【応募条件を満たした方への特典】
選考免除権
ご応募いただいた皆様人事マネージゃーが面接させていただきます。
その後選考は一般よりも短縮し、早期の内定を予定しています。
(TOKYO BASE RECRUIT SITEより引用)
こちらはInstagramフォロワー2000人かWEARフォロワー1000人以上でエントリーが可能です。
こうしてみると今はファッション業界の会社が多いですね。このような採用の動きは今後も様々な業界でどんどん広がっていくでしょう。
もうちょっと自分に発信力があれば就活楽だったな…w
就活でブログが役に立ったよ!
ちなみに僕の場合はエントリーシートを提出する際にSNS欄やブログのURLを記入する欄が用意されているので、ここはしっかり埋めました。(ただここは任意なので必ずしも記入する必要はないです。)
「こいつの投稿つまらなすぎぃ!!」と思われてしまったらどうしよう。逆効果かなとも思ったのですがw
拙いながらも自分の作成物なので、これを見てもらって落とされるならしょうがないなと考え、恥ずかしさも伴いながらもブログ、SNS、外部の媒体で書いた記事など晒せるものは全て晒しました。
面接の時ブログや記事について触れられることもしばしばあり、結果内定を頂いたのでさらしてよかったなと感じています。
就活のネタを記録しておくことができる
僕は就活で話のネタになりそうな自分の活動は必ず記録しておきました。記録にも色々方法がありますが自分がやったのはwantedlyのプロフィールを更新したり、SNSで発信したり、記事を書いたりしました。
こうやって常日頃からSNSに自分の記録をためておけばいざ就活という時に困りません。
就活では自分が行った活動に対してそのとき考えたこと、感じたことを聞かれることが多々ありますが、常日頃からSNSでアウトプットしていればそんな質問されても痛くも痒くもないのです。
参考に自分のwantedlyのプロフィールページになります。
SNSは履歴書・エントリーシートを書く練習にもなる
履歴書やエントリーシートは企業が求めている人材を見つけるための質問です。
それに対して自分の思考をぶつけていきます。
普段からSNSで発信している人はそこまで苦になりません。
ちきりんさんの記事では「思考ログ」と言ってましたが、ずっとSNSでアウトプットしてきた人は「思考のログ」が溜まっているはずです。さらに人前に考えをさらけ出すと思うとその考えが正しいのか真剣に考えてからだします。
真剣に考えた分、自分の思考はブラッシュアップされていってます。
繰り返し思考し、発信している人にとってエントリーシートの質問や履歴書の質問はそれほど怖くないはずです。
「学歴」がない自分の思考をぶつけて人事に「まあ、面接くらいはしていいだろう」と思わせるくらいのことはできました。もちろん「この分野に関する思考はすごいな!」と思わせることも可能です。
1年ちょっと時にはサボりながらもSNSで自分の考えをさらしてきて効果があるわけだから、これから就職活動するという人も今からはじめても十分に間に合うよ。
就活中、発信で気をつけること
就活中、ぼくが特にSNSによる発信で気をつけた、気をつけるべきだなと感じたのは以下の3つです。
就活中に限ったことではなくSNSやるのなら常に意識すべきですけどね。
・ネガティブな発言や会社の機密に触れそうな投稿は避ける
・自分が何者かわかる記事(プロフィール記事)を載せておく
・読み手を意識して投稿する。日記にはしない
誹謗中傷、ネガティブな発言や会社の機密に触れそうな投稿は避ける
「会社の機密事項を簡単に呟きそうだな。」「会社についてネガティブな発言をしそうだな。」そんな人をあなたが採用者だとしたら採用したいと思いますか?
思わないと思います。
「バイトめんどくさいな〜」とか「授業サボった」とか言ってる人を進んで採用したいと思いますか?
思わないと思います。
さらにこれらを就活でアピールなんてしてたら最悪です。「嘘ついてますやん!!不採用!!!!」ってオチです。
まあ、普段からわざわざネット上で愚痴をこぼしたり、誹謗中傷したりする必要性が感じないのでそこまで意識する必要はそこまでないかとは思います。
ただ気をつけて欲しいのは投稿の読み手側が黒だと感じたら黒になります。決めるのは自分ではないということ。あなたは大したことないと思っていても問題になりそうな発信内容があるかもしれません。
特にSNSは無意識でつぶやきがち。過去にこういった発信をしているかどうか遡ってみて、もしそういった投稿をしていたのであれば削除しておくことを勧めます。百害あって一利なしです。
SNSはその人の信用力を測るスカウターです。信用されていればそれがわかるし、嘘をついていればバレるようにもなっています。
自分が何者かわかる記事(プロフィール記事)を載せておく
履歴書やエントリーシートでは書ききれない情報をこちらに残しておくと良いでしょう。
僕もブログのプロフィール記事とか書いてましたし、他にも活動を記事にしたり、考えを記事にして残しておいたら、意外にも面接でブログについて触れられることがありました。
「こんなこともやってるんだね!」「どうして○○をやろうと思ったの?」という感じです。興味を持ってもらえる確率が上がりました。
履歴書だとテキストのみで伝えなくてはいけないけど、SNSは画像もイラストも動画も使うことができる分、SNSの方が自分のことを伝えやすいです。
非常におすすめです。
読み手を意識して投稿する。日記にはしない
SNSは自由に書くことができますから「今日〜があった」なんていう日記的なものでも良いのですが…。日記は自己満足的な要素が強すぎるのでオススメはしません。
僕はSNSであろうとブログであろうと人が見て興味を持ちそうな文章を書こうと意識することはどんなときも忘れないようにしています。読み手を意識して書いているものとそうでないものとでは違いは一目瞭然です。
読んでいて面白くないなと判断されてしまったらせっかく書いている他の記事が読まれないかもしれないです。
「SNSを日記にしない」というのは多くの発信力をもつ方たちが皆おっしゃっています。SNSであろうがブログであろうが履歴書だろうが、見る人がいるので自己満足にならないものにしましょう。
就活にオススメなのはブログ
現在たくさんSNSがあります。好きなものをやればいいと思っていますが、もし、「これから就活を控えている方にオススメするのなら?」と聞かれたらぼくは「ブログ」とお答えします。
なぜ「ブログ」がオススメかというと制限が少なくて自分の色を出しやすいから。
Twitterであれば144文字以内の文字制限がありますし、インスタは画像中心の投稿になります。ブログは画像も動画もテキストも全ていけますのでオリジナリティを出しやすいのです。
自分のように特に適性がわからないっていう人はまずブログがオススメです。
Twitterやインスタはブログに連携させることができますから、ブログから他のSNSにも流入して人気が広がるかもしれません。
これからの就活とSNS
AIを活用した採用活動が始まりだしました。少なくとも今の段階でも企業は学生のSNSを見ていますから、ブログやSNSもAIで解析されてしまうようになりそうです。
問題ある発言があれば一瞬で見つかってしまったり笑
論理的思考ができているか調べられたり(恐ろしい…。)
ただこうなっていくことは決して悪いわけではありません。むしろこれから就活を控えている人はアピールの場所が増えて恵まれてきているとぼくは思います。
SNSをどうせ人から見られるのであれば逆手にとって自分をアピールするツールとして活用してみてはどうでしょう。